皆様こんにちは
しゅんの佐瀬でございます。
今週1月22日はテト(旧正月)という事で、ベトナムで生活されている方は、道の雰囲気がだいぶ変わってきているのが分かるかと思われます。
ベトナムのテトは、ベトナムでは1年で最も大きいイベントになりますので、ベトナム人からすると喜ばしい日となりますが、国外旅行の計画などがなくベトナムで生活をされている外国人からすると、少々過ごしにくい休暇日になるかと思います。
すでにベトナムでテト期間を経験されたことのある方は分かるかと思いますが、この期間はタクシーもGrabもあまり走っておらず、観光地をはじめ小売店やスーパー、レストランなども大多数がお休みとなっており、たまにタクシーやレストランがあっても高額となることが多いです。
ここ数年は、AEONやVINCOMなどはテト前後も営業するようになってきていますので、もしお困りの場合にはこちらに向かわれたほうが良いかもしれません。ただ、その場合にも移動手段が問題になってくるのですが、、、
また、備品の故障などがあっても対応がしてもらえませんので、注意しなければならない期間にもなります。
外国人でベトナム人の旦那さんもしくは奥さんがいる家庭はまた別の意味で大変で、テト期間は実家に帰ったうえで、親族訪問やお寺参りと、お供えなどの準備で非常に忙しくなります。
男性は連日のように訪問してきた親戚に勧められるお酒と格闘する羽目になりますので、お酒に弱い方は弱いとアピールしておいた方がいいでしょう。
また、田舎でふるまわれるお酒は自分で製造しているものが多く、体調不良の原因になることがありますのであまり飲まれないほうが良いかもしれません。
少し前から道端で売られている木を見かけるかと思いますが、これらはベトナムのテトに飾る門松のようなものとされておりまして、ベトナムのテトの伝統的な3つの木は、桃の木・金柑の木・マイの木(黄色のアプリコット)の3種類とされております。
桃の花とマイの花は、たくさんの花が付く様子から、お爺さんお婆さんから孫までたくさんの家族に恵まれるという意味を持たれているそうです。
ただ、このほかにはブオイ(ザボン)の木やザクロの木、ユリの花、小菊、ランの花なども飾られることもあります。
また、金柑の木はたくさんの金色の実が収穫できるという意味で、収入が増えるようにという意味を持っています。また最近はよくザボンやザクロの木も金柑の代用とされています。※テトの装飾用の金柑やザボンは、大量の農薬が使われているので、これらは食べないように注意してください。
この3つの伝統的な木は、幸運・幸福・平安を願ってテトの期間中、家の中や玄関口に飾られます。
テト期間中(特に三が日)は、基本的には仕事をしてはいけない日と定められており、ほとんどの商業施設やレストラン・交通サービスなどはお休みとなりますが、日本でいう所の初詣のようにお寺だけは新年祈願の参拝をする方でいっぱいになります。もし興味がある方は、近くにあるお寺に様子を見に行ってみると面白いかもしれません。
お寺はあまりラフな格好(露出が多いような服装や派手な服装)などで行ってはいけないとされておりますが、基本的に入場制限はありませんし、別途入場料をなどは掛かりません。
ただ、ベトナムのお寺の中には数カ所に渡りお賽銭を入れる箱やお皿が置かれています。
ベトナムの現地の人は、このお賽銭を1カ所だけでなく複数個所に渡り入れまして、それぞれの場所でお祈りをします。
また、会社の代表の方は、会社としてもお参りをしたほうが良いと言われており、その際には受付のようなところで小さい会社であれば30万ドン~50万ドン、大きい会社であれば1000万ドン前後を寄付(現地ではCông Đức:公徳と呼ばれています)したほうが良いとされています。また、お金だけでなく前述したお花やお菓子などを寄付する人も多いようです。
ベトナムでは、新年を迎えた(1月22日0時)後に、一番最初に家を訪ねた者がその家の一年の運を左右すると言われております。
ベトナム人は風水(Phong Thủy)の考え方が根強く残っており、この風水の占いの結果で合う人合わない人などを選んで一番最初に訪ねる方を選ぶことも多いようで、特に外国人の方が訪ねてくると縁起がいいともされていますので、もしベトナム人の方からぜひテトに最初に訪ねにきてくださいと言われた場合は、運勢的にとてもよく合う方だと思われていますので、応じてあげると喜ばれると思います。
ただ、多くの家庭では、良い人が確実に一番最初に訪れられるように、その人は0時の瞬間まで外で待機させられ、0時を過ぎた直後に家に入ってくれとお願いされるので、寒い中外での年越しとなり若干つらいかもしれませんが、、、
ベトナムで有名なテトの伝統料理であるバインチュンは、会社の方や親戚・友人などに配る方も多いので、お受け取りになられる方もおられるかと思います。このバインチュンは、包丁で切りますとくっついてしまい上手く切ることができません。別にバインチュンの切り方を乗せておりますので、お召し上がりになられる方はぜひこちらをご参照くださいませ。
ベトナムにも干支がありまして、2023年は日本では兎年でございますが、ベトナムでは猫年となります。
本来ベトナム語で猫は(Con Mèo)といいますが、日本の干支のように表記が代わり(Quý Mão:癸卯)となります。兎と猫で動物は違うのに、日本語と漢字表記は一緒となるんですね。
テト明けに、ご友人や会社のベトナム人の方と初めて会う場合には、ぜひChúc mừng năm mới(チュックムンナムモーイ:明けましておめでとうございますの意)と言ってあげてくださいませ。
それでは皆様、良いテト休暇をお過ごしください。
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