来週2月1日はテト(旧正月)となりまして、ベトナムで最も大きい祭日となります。
ベトナム人にとって、旧正月(テト)は特別な意味を持つイベントとなります。
現在道端でよく売られている桃の木・金柑の木・マイの花の3種類を玄関先や家の中に飾ります。
桃の花とマイの花は、たくさんの花が付く様子から、お爺さんお婆さんから孫までたくさんの家族に恵まれるという意味を持たれているそうです。
また、金柑の木は、来年にたくさんの実が収穫できるという意味で、収入が増えるようにという意味を持っているとされますます。最近は金柑の木はザボンの木でもよく代用されているようでございます。
※テトの装飾用の金柑やザボンは、見た目をよくするため大量の農薬が使われているので、食べられません。
この3つの木は、幸運・幸福・平安を願ってテトの期間中、家の中や玄関口に飾られます。
これらの木は日本でいうところの門松のようなものに当たります。
その中でも、日本でいうおせちのようなお正月の料理として受け継がれているのがバインチュン(Bánh chưng)です。
ベトナムの伝説で、バインザイは天を、バインチュンは地上を表しているとされ、フン王の18人目の王子がこの二つの料理を儀礼の際にフン王に献上したといわれている料理となります。
このバインチュンは製法自体は簡単で、もち米の中に豚肉と緑豆の餡を入れ、ゾンの葉に包んで竹の紐で包み、大きな鍋に入れて茹でるだけです。
しかし茹で時間は非常に長く、家庭や調理方法ごとにより変わりますが、朝から準備をして8時間から12時間ほどの長時間茹を伝統の寸胴鍋で茹でます。
今週(1/24~1/28)のお野菜ボックスお届けの際には、プレゼントとしてこちらのバインチュンをお届けさせていただきます。
調理方法は下記に記載しますが、バインチュンは包丁で切ることが難しいため、紐で切るときれいに切ることができます。
また、長時間置いておいたり冷やしたりしますと固くなりますので、固くなりましたら揚げてからお召し上がりいただくことをお勧めさせていただきます。
ベトナムでは、新年を迎えた(2月1日0時)後に、一番最初に家を訪ねた者がその家の一年の運を左右すると言われております。もしベトナム人の方からぜひテトのに最初に訪ねてくださいと言われた場合は、運勢的や風水的にとてもよく合う方だと思われていますので、応じてあげると喜ばれると思います。
テト休暇、ベトナム人の方は故郷に帰り、親戚周りをしながらお年玉(Mừng tuổi)を渡します。
ベトナムでは、お年玉は子供だけではなく老人の方や親しくしている方にも渡すものとされております。
これはお年玉はただ単にお金を渡すだけではなく、お互いに親しい関係を続けていくための想いを交換しあう意義もあるとのことです。
お年玉は、そこまで関係の深くない方には2万~5万ドン程度、関係の近い親戚や親しい友人などには10万~50万ドン程度、自らの両親やそれに近い深い関係の方には数百万ドン程度を渡すことが一般的なようですので、もし親しくしているベトナム人の方からテトに家に来るように誘われた際には、できるだけ綺麗な2万ドンや5万ドンなどを用意していったほうが良いかもしれません。
また、封筒はあったほうが良いですが、必須ではないようでよく裸の紙幣でやり取りをしている光景も見られます。
ベトナムのテトは、本来であれば仕事をしてはいけない日(特に3が日)とされており、各種商業施設やレストランをはじめ、交通サービスも大部分が休みとなってしまいます。
特に旧正月に当たる2月1日は、Grabやタクシーは完全にお休みにはなりませんが非常に数が減り手配が難しいうえ、利用料金が非常に高額となりますので、旅行などを考えられている方は、ご注意ください。
しかしながら、日本でいう所の初詣にあたるお寺の参拝には熱心に通う方が多いです。
アオザイなどベトナムの伝統衣装を着ている方も多く、非常に賑やかな様子が見られるかと思いますので、もし近くにお寺などございましたら、出かけられてみても面白いかと思います。
ベトナムのお寺に入る際には、短パンなどラフな格好は控えたほうがいいですが、特に入場制限などはなく入場料なども掛かりません。
テト前のこの時期になりますと、買い出しなどで交通量が増えること、テト前にお金が必要になること、飲酒する方も増えることなどから事故や事件が一番増えるのもこの時期となっておりますので、十分にお気を付けください。
テト明けも、引き続きしゅんをどうぞよろしくお願いいたします。
皆様良いテト休暇をお過ごしくださいませ。
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